森林都市として知られる天竜市。ホールの内装は、全面天竜ヒノキのリブで構成し、客席の椅子、床、ステージなどにも木を多用することで、木の表情で統一したあたたかみのあるホールとなっている。そのほか、敷地の正面入口には木造の長屋門を設置。その門をくぐり最初に人々を迎えるゲートも、木製のやさしい表情とした。続いて導かれるガレリア棟のサッシュの方立、床材、天井および照明ルーバーも天竜材を使用している。また、ホール前のホワイエの柱および方立、当方でデザインした家具にも地場産の木を用い、至る所で地域の特性を生かす試みを行なった。
外装は南京下見をイメージした三丁掛の特殊形状タイルを使用し、高層部には校倉造りをイメージしたカラーステンレス折版張りを使うなど、和のこころを表現した。
木の切り株を意識した楕円のホール棟と、直線的なガレリア棟は対比させかつ共生させるデザインとした。3階にバルコニー席を設け、観客数によっては2・3階を閉鎖して空席感を緩和させている。地域の風土を生かし、市民が育て上げる適正規模のホールとして利用されている。