心の襞に刻み込まれる学びの場。
誰しも子どもの頃に通った小学校の思い出や記憶は、心から離れない。ふる里へ戻り、学舎を訪れ、あらためて心の中に刻む人もいる。再び蘇る良き心象風景を子供たちに与えたい。この建物は、そんな気持ちで設計にあたった。
日本平の丘陵を背景に、周辺環境と調和させた低層の小学校。茶畑のイメージを取り入れたポールト屋根、かつて桃源台と言われた風土としての桃を形や色彩に表現し、とにかく子供たちが楽しく登校し、快活に遊び、学びへの創造性は豊か、夢いっぱいの学校でありたいと願った。通学路を歩き、初めて出会う校門付近の第一印象、昇降口までのアプローチ空間の環境には、特に気を配った。低学年にはオープン化を図り、食堂や図書館、ギャラリーなどのオフィシャルな空間は地域の人たちにも開放。ダイナミックさとやさしさが共存した空間を提供している。元気に挨拶できる子供たちの笑顔が美しい。